Figma でテキストスタイルを一括変更する方法 — フォント・色だけの変更との違い、まとめて反映するための実践ガイド
「Figma で 30 ヶ所以上のテキストレイヤーのフォントとサイズと色をまとめて変更したい」「XD から移行したらテキストスタイルが消えていた」「フォント単独や色単独ではなく、組み合わせ全体を一気に変えたい」— Figma である程度の規模の作業を行っていると、テキストスタイル を一括で変更したいというニーズは高確率で発生します。
Figma には テキストスタイル を活用すれば標準機能だけで終わる範囲 と、プラグインや別アプローチが必要な範囲 があります。やみくもにプラグインを探す前に、まず標準機能で何ができるかを押さえると、ツール選びの精度が上がります。
本記事では、Figma 標準機能による一括変更の基本 → 標準機能の限界 → プラグインの使い分け → フォント・色だけの変更との使い分け → XD 移行特有のケース を、実務でそのまま使える順序で整理しました。Pixel Fine Converter の開発で XD → Figma 変換時のテキストスタイル挙動を検証してきた立場から、移行後に発生しやすい「テキストスタイル不在」への対処も合わせてまとめます。
この記事で得られること
- Figma 標準機能でできるテキストスタイル一括変更の正しい手順(Text Styles 編集 / Edit style / Select all using this style)
- 標準機能で詰まる典型的な場面と、プラグインを使うべき判断基準
- フォント単独・色単独の変更との使い分け(スタイル管理 3 部作の役割分担)
- XD から移行したファイル特有のテキストスタイル不在問題への対処
- 大量変更でも安全に進めるためのワークフロー設計
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フォントだけ一括変更したい 場合は Figma でフォントを一括変更する方法 を、色だけ一括変更したい 場合は Figma で色を一括変更する方法 を、XD → Figma 変換時のテキスト精度 は 日本語テキストはどこまで正確に変換できるか を、テキストの基本的な編集(入力・修正) は Figma でテキストを編集する方法 を参照してください。本記事は「フォント・サイズ・行間・文字間隔をまとめて 1 つの単位として管理し、一括で変更する」運用に特化しています。
📝 はじめに — テキストスタイル一括変更で困りやすい 3 つの場面
Figma でテキストスタイルを一括変更したい場面は、大きく次の 3 つに分かれます。それぞれ最適な手段が違うので、まず自分のケースを特定してから読み進めてください。
場面 A: 同じテキストスタイルが当たっているデザインの中身を、一気に変えたい
ブランドリブランディングで「Body/Regular のフォントとサイズと行間をまとめて変更する」というケース。テキストスタイル が整っていれば スタイル側を編集するだけで参照先全レイヤーが自動更新 されるので、標準機能で 30 秒で終わります。
場面 B: テキストスタイル が整っていない状態を、一括で整理してスタイル化したい
XD から移行した直後や、複数人で作っていたファイルで起きやすいケース。「Heading / Body / Caption のような構造が見えるのに、テキストスタイル として登録されていない」「同じ見出しのはずなのに微妙にサイズや行間がバラついている」など。標準機能だけでも整理できるが、プラグインを併用すると工数が大幅に下がる ケースが該当します。
場面 C: フォント単独や色単独ではなく、複数プロパティをまとめて変えたい
「フォントとサイズと行間を一気に新しい組み合わせに変えたい」「Bold / Medium / Regular の階層をまるごと刷新したい」など。テキストスタイル は「フォント + サイズ + 行間 + 文字間隔」をひとまとめにした単位 なので、複数プロパティの統合的な変更にこそ真価を発揮します。
これらは別々の作業に見えて、解き方の本質は同じです。「Figma にどう同じスタイル属性を持つレイヤーを認識させるか」 がカギになります。
🔧 Figma 標準機能でテキストスタイルを変更する基本
プラグインに飛びつく前に、Figma が標準で提供しているテキストスタイルの一括変更機能を押さえます。テキストスタイル の運用が整っていれば、多くのケースは標準機能だけで終わります。
テキストスタイル(Text Styles)の登録手順
テキストスタイル を登録する手順は次の通りです。
- スタイル化したいテキストレイヤーを選択
- 右パネル Text セクションの スタイルアイコン(4 つの点が並んだアイコン) をクリック
- + ボタンで新規スタイル作成 → 名前を付けて保存(例:
Heading/H1,Body/Regular,Caption/Small) - 同じスタイルを使いたい他のレイヤーには、右クリック → スタイルを適用(Apply style)
階層構造は スラッシュ区切り(Heading/H1, Heading/H2 など)で表現され、サイドバーのスタイル一覧でツリー表示されます。命名規則を整えておくと、後の編集 / 整理が劇的に楽になります。
Edit style からの一括反映
テキストスタイル が登録されていれば、スタイル側を編集するだけで、参照しているすべてのレイヤーが自動で更新 されます。これが本記事で扱う「一括変更」の最もスマートな状態です。
手順:
- 右パネル下部のテキストスタイル一覧から対象のスタイルを開く
- Edit style(スタイル編集アイコン)をクリック
- フォント / サイズ / 行間 / 文字間隔を変更して保存
- そのスタイルを使っているすべてのレイヤーが即座に新しい設定へ更新される
テキストスタイル の編集で更新できるプロパティは次の通りです。
- フォントファミリー(Font family)
- フォントウェイト(Font weight)
- フォントサイズ(Font size)
- 行間(Line height)
- 文字間隔(Letter spacing)
- 段落間隔(Paragraph spacing)
- テキスト揃え(Alignment)— 一部限定的な反映
文字色はテキストスタイルでは管理されない
Figma のテキストスタイル は フォント / サイズ / 行間 / 文字間隔 を管理する仕組みで、文字色(Fill)は別途カラースタイルで管理 します。文字色を一括変更したい場合は、テキストスタイル ではなく Figma で色を一括変更する方法 で紹介しているカラースタイル経由の運用が必要です。
Select all using this style(このスタイルを使用しているすべてを選択)
スタイル名を右クリックして Select all using this style(このスタイルを使用しているすべてを選択)を実行すると、現在のページ内でそのテキストスタイル を参照しているレイヤーが一括選択されます。
何のレイヤーがそのスタイルを使っているか可視化したり、スタイルを別のスタイルに付け替えたりするときに便利です。
Mixed values と Detach text style
複数のレイヤーをまとめて選択した状態で、テキストプロパティが揃っていないと 「Mixed」 と表示されます。Mixed の状態で値を入力すれば、選択中のすべてのレイヤーがその値に揃います。
スタイルから外して個別の値を持たせたい場合は、Detach style(スタイルを切り離す)でリンクを解除できます。スタイルを切り離すと、以後のスタイル側の変更が反映されなくなります。
スタイル未適用テキストの一括スタイル化
スタイル未適用のテキストレイヤーが散らばっている場合、次の手順で一括スタイル化できます。
- 同じプロパティのテキストレイヤーを 1 つ選択
- 編集 → 次のオプションですべて選択 → 同じテキストプロパティで選択(Select all with same text properties)で一括選択
- 右クリック → スタイルを適用(Apply style)で既存スタイルを当てる
これにより、ファイル内のスタイル未適用テキストをスタイル経由の運用に揃えていけます。
⚠️ 標準機能の限界 — プラグインや別アプローチが必要な場面
テキストスタイル の運用が整っていれば多くのケースは標準機能で完結しますが、次のような状況では 標準機能だけだと工数がかかりすぎる ので、プラグインや別アプローチを検討します。
限界 1: 古いスタイル → 新しいスタイルへの一括置換
「Body/Old を使っているレイヤーを Body/New に置き換えたい」のような スタイル間の置換 は、標準機能では次の手順になります。
Body/Oldを右クリック → Select all using this style で一括選択- 一括選択した状態で
Body/Newを右クリック → Apply style
これでも一応できますが、複数のスタイルをまとめて置換 したい場合(古い命名体系から新しい命名体系への移行など)は、プラグインで一気に処理した方が確実です。
限界 2: 複数ページ・複数ファイルにまたがる変更
Figma の標準機能は 「現在のページ内」が基本スコープ です。複数ページにまたがる一括変更は、各ページで操作を繰り返す必要があります。ファイル全体を横断するスタイル変更には、プラグインを使う方が現実的です。
限界 3: 大量の Mixed values 状態を整理したい
「微妙に行間や文字間隔がバラついた状態のテキストレイヤーが 50 個ある」のようなケース。それぞれをスタイル化して整理する作業は、標準機能だけだと時間がかかります。プラグインで Mixed values を一括検出して、最寄りのスタイルに揃える機能を持つものがあります。
限界 4: 既存ライブラリ間でのスタイル付け替え
リモートライブラリ A のスタイルを使っているレイヤーを、リモートライブラリ B のスタイルに付け替えたい場合、標準機能でも個別に Apply style はできますが、スタイル名のマッピング を伴う一括変換にはプラグインが向いています。
判断基準
| 場面 | 標準機能 | プラグイン |
|---|---|---|
| スタイル側の値を編集して全更新 | ◎ | ○ |
| Select all using this style で一括選択 | ◎ | ○ |
| 単一スタイルから別スタイルへ付け替え | ○ | ◎ |
| 複数スタイルの一括置換(古→新マッピング) | △ | ◎ |
| 複数ページ・複数ファイル横断 | △ | ◎ |
| Mixed values の大量整理 | △ | ◎ |
| スタイル未適用テキストの一括スタイル化 | ○ | ◎ |
「○」「◎」が違うだけで、標準機能でもできるケースは多いです。まず標準機能で試してから、限界を感じたらプラグインに切り替える 順序がお勧めです。
🔌 プラグインでテキストスタイルを一括変更する
Figma Community にはテキストスタイル管理系のプラグインが複数あります。本記事では特定プラグインを断定的に推奨することは避け、選定の判断基準 を提示します(更新 / 公開停止 / リネームで状況が変わるため)。
一括変更プラグインの基本フロー
ほとんどのテキストスタイル管理プラグインは、次のフローで動きます。
- プラグインを起動 → 対象範囲(選択 / ページ / ファイル全体)を選ぶ
- 使われているテキストスタイル / Mixed values のテキスト一覧が表示される
- 変更したいスタイルを選択 → 新しいスタイル / 値を指定
- 「Apply」「Update」「Replace」で実行
実行前に プレビューが見られるか がプラグイン選定の重要ポイントです。プレビューなしでファイル全体に適用すると、想定外のレイヤーまで変わって戻すのが難しくなります。
プラグイン選定のチェックリスト
Figma Community で「text style」「batch styler」「typography」「style organizer」などで検索し、次の 5 項目で評価してください。
- 更新日が直近 6 ヶ月以内(古いプラグインは Figma API 仕様変更で動かない可能性)
- インストール数 / 評価(実績のある定番を優先)
- プレビュー機能の有無(適用前の差分確認)
- 対象範囲の指定(選択 / ページ / ファイル全体を切り替えられるか)
- テキストスタイル + カラースタイルの併用対応(テキストスタイル は文字色を持たないため、カラースタイルとセットで運用したい)
代表的なプラグイン候補(2026 年時点)
Figma Community 内で頻繁に名前が挙がるプラグインには次のようなものがあります(公開停止 / 仕様変更の可能性があるため、利用前に最新版を確認してください)。
- Batch Styler: テキストスタイル / カラースタイル を一括編集。複数スタイルを選んでまとめて値を変えられる
- Styler: スタイル未適用のレイヤーを自動でスタイル化
- Typescales: タイポグラフィのスケール(H1-H6 / Body / Caption など)を一括生成
特定プラグインへの依存はリスクなので、複数のプラグインを試して使い分ける のが実用的です。
プラグインを使う上での注意
- Undo(Cmd/Ctrl + Z)が効きにくい場面がある: プラグインの実装によっては Undo が部分的にしか機能しないことがあります
- Variants の中身が一括で変わる: コンポーネントのテキストレイヤーが、想定外の Variants まで変わることがあります
- ライブラリ参照を壊さない: 共有ライブラリのスタイルを編集すると、参照している全ファイルに影響します
事故防止の詳細は後述「大量のテキストスタイル変更を安全に進めるワークフロー」を参照してください。
🎯 フォント・色だけの一括変更との使い分け
Figma の「スタイル一括変更」には、本記事のテキストスタイル のほかに フォント単独・色単独 の一括変更があり、それぞれ最適な手段が違います。スタイル管理 3 部作として整理すると役割分担が見えやすくなります。
スタイル管理 3 部作の役割分担
| やりたいこと | 最適な手段 | 解説記事 |
|---|---|---|
| フォントだけ を一括で別フォントに変えたい | 編集 → 同じフォントで選択 / Text style 編集 | Figma でフォントを一括変更する方法 |
| 色だけ を一括で別の色に変えたい | Selection colors / カラースタイル編集 | Figma で色を一括変更する方法 |
| フォント + サイズ + 行間 + 文字間隔をまとめて 変えたい | テキストスタイル 編集 / Edit style | 本記事 |
どれを使えばいいかの判断フロー
- フォントファミリーだけを変えたい? → Figma でフォントを一括変更する方法
- 色だけを変えたい? → Figma で色を一括変更する方法
- 複数プロパティ(フォント + サイズ + 行間 等)をまとめて変えたい? → 本記事(テキストスタイル 一括変更)
- フォント + 色を同時に変えたい? → 本記事のテキストスタイル + Figma で色を一括変更する方法 のカラースタイル を併用
3 部作を組み合わせた運用例
ブランドリブランディングで「Heading のフォントを Inter から Noto Sans JP に変え、ついでに文字色も #1976D2 から #0F62FE に変えたい」というケース:
- テキストスタイル
Heading/H1の Font family をNoto Sans JPに編集 → フォントが全 H1 レイヤーで更新(本記事) - カラースタイル
Brand/Primaryの値を#0F62FEに編集 → 色が全参照レイヤーで更新(色一括変更) - テキストスタイル に含まれない個別のフォント変更があれば、編集 → 同じフォントで選択 で対応(フォント一括変更)
スタイル管理 3 部作を理解しておくと、ブランド変更やデザイン刷新の工数が劇的に下がります。
🔄 XD から移行したファイルでのテキストスタイル管理
XD から Figma に移行したファイルでは、テキストスタイル の整備状態に課題が残る ケースが頻繁に発生します。
XD Character Styles vs Figma Text Styles
XD には Character Styles(文字スタイル)という機能があり、Figma の Text Styles に相当します。両者は概念的に似ていますが、いくつか違いがあります。
| 項目 | XD Character Styles | Figma Text Styles |
|---|---|---|
| 管理プロパティ | フォント / サイズ / 行間 / 文字間隔 / 文字色 | フォント / サイズ / 行間 / 文字間隔(文字色は別管理) |
| 管理場所 | Assets パネル | Local styles パネル |
| 命名規則 | 任意 | スラッシュ区切りで階層化推奨 |
最大の違いは 文字色の扱い です。XD では Character Style に文字色まで含められますが、Figma では文字色は別途カラースタイル で管理する設計です。
移行で起きやすいテキストスタイル の課題
XD では問題なく動いていたファイルでも、Figma に持って行くと次のような課題が起きやすくなります。
- XD Character Styles が引き継がれない: 変換ツールが対応していない場合、XD Character Styles の情報が失われて、Figma 側では各テキストレイヤーが個別のテキスト属性として転写される
- 命名が失われる: スタイル名(例:
Heading/H1)が消えて、Figma 側ではスタイル未適用のテキストレイヤーになる - 行間 / 文字間隔の値ずれ: XD と Figma で行間や文字間隔の解釈が微妙に異なる場合に、似た値の組み合わせが複数生まれる
これらは XD のテキストスタイル 周りが Figma に持ち込まれる過程で発生する 構造的な現象 で、変換ツール側の対応で軽減できる性質のものです。
Pixel Fine Converter での Text Styles 移行(Pro 機能)
Pixel Fine Converter は XD → Figma 変換時に、XD の Assets パネルに登録されているドキュメントカラーとテキストスタイル を Figma のローカルスタイルとして自動登録する機能 を Pro 機能として提供しています。
具体的には:
- テキストスタイル Asset → Figma TextStyle: フォント名 / サイズ / 行間 / 文字間隔を保持してテキストスタイル化
- カラー Asset → Figma PaintStyle: XD の Assets パネル登録カラー(名前 / 色値 / opacity)を Figma のカラースタイルとして登録
- 変換後すぐ Style パネルから運用可能: 移行後の整理工数が大幅に削減
これにより、Figma に持ち込んだ直後の「テキストスタイル 不在」を防ぎ、最初からスタイル経由の運用を始められます。
Pro 機能の挙動について
Pixel Fine Converter の Pro オプション「Import document colors & text styles」は、XD Assets パネル登録分のみ が対象です。ドキュメント内で使われているが Assets 登録されていないテキスト属性は、引き続き個別のテキスト属性として転写されます。また、テキストスタイル の文字色(fontColor)は Figma TextStyle の仕様上ローカルスタイルには反映されません(フォント名 / サイズ / 行間 / 文字間隔は反映)。フォント不在時は Inter Regular にフォールバックします。
詳細な仕様は Features: Fine-tuning と Guide: Fine-tuning を参照してください。
Figma Communityから1クリックで追加できます
移行後の一括変更ワークフロー
XD から移行した直後にお勧めする手順は次の通りです。
- Pixel Fine Converter で変換(Pro 機能 Import document colors & text styles を有効化)
- Figma で開いて、テキストスタイル / カラースタイル一覧を Local styles パネルで確認
- Assets 未登録だったテキスト属性(スタイル未適用)を 同じテキストプロパティで選択 で抽出
- 似た属性のテキストレイヤーを 既存スタイルに付け替え or 新規スタイル化
- すべてのテキストレイヤーをスタイル経由に揃える(このタイミングで整備しておくと、以降のテキスト変更は標準機能で完結する)
最後のスタイル整備をやっておくと、今後のテキスト運用が一気に楽になります。
🛠️ 大量のテキストスタイル変更を安全に進めるワークフロー
30 ヶ所以上のテキストスタイル変更を一括で行う場合、事故防止のためのワークフロー を組んでおくと安心です。
推奨ワークフロー(5 ステップ)
Step 1: ファイル複製でバックアップ: File → Duplicate で作業用ファイルを作成。元ファイルには触れない。
Step 2: スコープを明確にする: 「どのページ / フレームに対する変更か」「どのスタイルを何に変えるか」を Notion / Issue 等で書き出してから着手。
Step 3: 小さく試す: いきなり全体置換せず、まず 1 ページだけで試して結果を確認。
Step 4: ページ単位で段階的に実行: ファイル全体を一気に置換するより、ページごとに置換 → 確認 → 次のページ、の方が事故時の影響範囲が小さくなります。
Step 5: テキストスタイル + カラースタイル整備: 置換後にスタイル群を再整備しておくと、次回以降の変更が標準機能で完結します。
よくある事故パターン
- ❌ 本番ファイルで直接置換 → 想定外のレイヤーが変わって戻せない: 必ず複製してから
- ❌ 共有ライブラリのスタイルを編集 → 参照している全ファイルが意図せず変わった: ライブラリ編集は別タイミングで合意取り
- ❌ Variants の中まで一括置換した結果、Variants の意味付けが壊れた: コンポーネント / Variants 内は慎重に
- ❌ テキストスタイル がないまま大量置換 → 後で部分修正が必要になり工数倍増: 置換と同時にスタイル整備
- ❌ テキストスタイル と文字色を同時に変えたつもりが、文字色が反映されていない: テキストスタイル は文字色を持たないため、カラースタイル と組み合わせて運用
共有ライブラリのスタイル編集は要注意
共有ライブラリで配布しているテキストスタイル を編集すると、参照しているすべてのファイルに自動で反映 されます。意図的な変更ならメリットですが、検証が不十分な状態で編集すると広範囲の影響が出ます。ライブラリ編集は別タイミングで関係者と合意を取ってから行ってください。
❓ よくある質問
Q: Figma の標準機能だけで全テキストスタイル を一括変更できますか?
テキストスタイル が整っていれば、スタイル側を編集するだけで参照レイヤーが全更新 されるので標準機能で完結します。テキストスタイル が整っていない状態を一括で整理したい場合や、複数スタイル間のマッピング置換は、プラグインを使う方が現実的です。
Q: テキストスタイル がリンクされたレイヤーのフォントサイズが変更できません
スタイルがリンクされたレイヤーは、フォント / サイズ / 行間 / 文字間隔がスタイル側で制御されます。一時的に変更したい場合は Detach style で切り離してから変更できます。長期的にはスタイル側を編集する方が一括反映できて効率的です。
Q: XD の Character Styles をそのまま Figma に引き継ぎたい
変換ツールに依存します。XD の Assets パネルに登録された Character Styles を Figma のローカル Text Styles として取り込めるか、ツールの仕様を確認してください。Pixel Fine Converter の Pro 機能を使えば、Character Styles のフォント / サイズ / 行間 / 文字間隔を保持して Figma TextStyle に自動登録できます(文字色は Figma TextStyle の仕様上反映されません)。詳細は 日本語テキストはどこまで正確に変換できるか も参照してください。
Q: ライブラリのテキストスタイル を編集すると他ファイルにも影響しますか?
共有ライブラリで配布しているテキストスタイル を編集すると、参照しているすべてのファイルに自動で反映 されます。意図的な変更ならメリットですが、検証が不十分な状態で編集すると広範囲の影響が出ます。ライブラリ編集は別タイミングで関係者と合意を取ってから行ってください。
Q: Mixed values 状態を整理するコツは?
まず「どの属性が Mixed か」を特定します(フォントだけ Mixed / サイズだけ Mixed など)。次に、同じテキストプロパティで選択 で似た属性のレイヤーをまとめて、既存スタイルに付け替えるか新規スタイル化します。プラグインの中には Mixed values を自動検出して整理を補助するものもあります。
Q: Variables(タイポグラフィ変数)との関係は?
Figma の Variables 機能は 2024-2025 に大幅に拡張され、フォントサイズや行間などをトークンとして管理できるようになりました。テキストスタイル と Variables を組み合わせると、「テキストスタイル の値を Variables で参照」 する設計が可能で、ブランドカラーやサイズ刷新がトークンレベルで完結します。本記事の範囲を超えますが、新規ファイル設計時には検討する価値があります。
Q: 一括置換した後で「やっぱり戻したい」と思ったらどうすれば?
Undo(Cmd/Ctrl + Z)は実行直後のみ有効で、ファイルを閉じた後やページを変えた後は使えないことが多いです。事前に File → Duplicate でバックアップを取っておく のが最も確実です。プラグイン経由の変更は Undo が部分的にしか効かない場合があるので、特に重要です。
Q: フォント・色・テキストスタイル の一括変更は何が違いますか? どれを使えばいいですか?
3 つは「変えたい対象」で使い分けます。フォントファミリーだけを差し替えたいなら フォントの一括変更、文字色だけを変えたいなら 色の一括変更、フォント + サイズ + 行間 + 文字間隔をひとまとめにして変えたいなら本記事のテキストスタイル 一括変更が最適です。テキストスタイル は文字色を含まないため、色も同時に変えたい場合はカラースタイル と併用します。迷ったら「単一プロパティ=専用の一括変更 / 複数プロパティの組み合わせ=テキストスタイル」で判断してください。
Q: 複数のテキストレイヤーを選んで、一度にフォントやサイズを変えるには?
スタイル未登録のテキストでも、編集 → 次のオプションですべて選択 → 同じテキストプロパティで選択(Select all with same text properties)で似た属性のレイヤーを一括選択できます。選択した状態でフォントやサイズを入力すれば全レイヤーに反映され、プロパティが揃っていない箇所は Mixed と表示されます(そのまま値を入れれば揃います)。同じ変更を繰り返すなら、この段階でテキストスタイル として登録しておくと、次回以降はスタイル側の編集だけで全レイヤーが更新されます。
🎯 まとめ
Figma のテキストスタイル一括変更は、ファイルの状態(テキストスタイル の整備度 / スタイル未適用テキストの規模 / Variants の有無) で最適な手段が変わります。
記事のポイント
- テキストスタイル が整備されているファイル は、スタイル側を編集するだけで参照レイヤーが全更新される(最もスマート)
- 複数スタイルの一括置換 / 複数ページ横断 は、プラグインを使う方が圧倒的に早い
- テキストスタイル は文字色を持たない ため、文字色一括変更にはカラースタイル を併用する
- スタイル管理 3 部作(フォント / 色 / テキストスタイル)を理解しておくと、ブランド変更やデザイン刷新の工数が劇的に下がる
- XD から移行した直後のテキストスタイル 不在 は、Pixel Fine Converter の Pro 機能(Document Colors & Text Styles)でローカルスタイル化を自動化できる
- 大量変更時 は必ずファイル複製でバックアップ → 小さく試す → ページ単位で進める
最も大事なのは、変更を始める前にテキストスタイル の整備された状態であるかを確認すること です。スタイル が整っていれば変更は一瞬、整っていなければプラグインや手作業が必要になります。今のうちにスタイル を整備しておくと、次のテキスト変更で時間を大幅に節約できます。
XD から Figma へ移行した直後の テキストスタイル 不在 / Assets 未登録テキスト で困っている場合は、まず Pixel Fine Converter の Pro 機能で XD の Assets を Figma のローカルスタイルとして取り込むところから始めると、後続の一括変更工程が楽になります。
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